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先進国の子どもの幸福度ランキングから見える子どもの実態

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 2020年9月、ユニセフが「先進国の子どもの幸福度ランキング」を発表し、日本の子どもに関する結果も発表されました。その結果から、今の日本の子どもたちが置かれている現状が見えてきます。今回はこのレポートの結果について考えてみたいと思います。
 
「よい子ども時代」を評価する指標とは何でしょうか。今回のレポートでは、それを「精神的幸福度」「身体的健康」「スキル」の3つの視点から考え、それぞれ2つずつの指標で分析しています。まず「精神的幸福度」については、ポジティブな面の指標として、生活満足度、ネガティブな指標として自殺率を採用しています。「身体的健康」では、子どもの死亡率、そして、先進国における栄養不良を表す肥満率に注目しています。「スキル」については、子どもたちが高い学力をもつだけでは不十分と考え、学力と社会的スキルを同じ比重で分析しています。

まず総論として、上記3つの側面における日本の分野別順位は、以下の通りです。

子どもの幸福度の結果:<総合順位:20位>

日本の分野別順位
分野 指標
精神的幸福度(37位) 生活満足度が高い15歳の割合 
15~19歳の自殺率
身体的健康(1位) 5~14歳の死亡率
5~19歳の過体重/肥満の割合
スキル(27位) 数学・読解力で基礎的習熟度に達している15歳の割合
社会的スキルを身につけている15歳の割合 

日本は子どもの幸福度(結果)の総合順位で20位でした(38カ国中)。しかし分野ごとの内訳をみると、両極端な結果が混在する「パラドックス」ともいえる結果です。身体的健康は1位でありながら、精神的幸福度は37位という最下位に近い結果となりました。また、スキルは27位でしたが、その内訳をみると、2つの指標の順位は両極端です。
 
精神的幸福度
日本は、生活に満足していると答えた子どもの割合が最も低い国の一つでした。生活全般への満足度を0から10までの数字で表す設問で、6以上と答えた子どもは、日本では62%のみでした。6以上ですから、それほど高いレベルではないはずなのですが、62%だったのです。自殺率も平均より高く、その結果、精神的幸福度の低いランキングとなりました。
生活満足度
自殺率


身体的健康
日本の子どもの死亡率はとても低く、これは、効率的な医療・保健制度を有していること、また、5~14歳の子どもの主要な死因が事故であることを考えると、日本が安全面でもすぐれていて事故から子どもを守れていることも示しているでしょう。過体重・肥満については、多くの国でその割合が急増していますが、日本は2位に大きく差をつける1位で、これは食習慣やライフスタイルなどによるものでしょう。



子どもの死亡率
過体重
スキル
学力の指標である、数学・読解力で基礎的習熟度に達している子どもの割合では、日本はトップ5に入ります。一方で、社会的スキルをみると、ここにも両極端な傾向を示す日本のパラドックスが見てとれます。「すぐに友達ができる」と答えた子どもの割合は、日本はチリに次いで2番目に低く、30%以上の子どもが、そうは思っていないという結果だったのです。数学・読解力
社会的スキル

 これらの結果を見ると、いまの日本の子どもたちは、身体的健康は大変良好なのですが、生活満足度が低いため、精神的幸福度は最低レベルであることがわかります。また、学力は高いのですが、社会的スキル(人間関係を築く力)が極端に低いという大変アンバランスな状況に置かれている子どもが多いという点に注目すべきだと思います。
 これらの指標以外にも、多くのデータが発表されていますので、興味がある方はレポートをダウンロードしてご覧いただくとよいと思います。
https://www.unicef.or.jp/report/20200902.html#annagromada
 
2021年05月24日 08:21

「面白くのめりこむ」ことで子どもは伸びていきます。

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 遊びを失った現代の子どもたちは、代替行動のようにスポーツクラブでトレーニングをするようになりました。サッカー、野球、体操、バスケットなど、子どものためのクラブは全国的に高い人気を誇っています。
 ただスポーツクラブでの活動で私が少し心配しているのは、勝敗にこだわる“競技主義”での指導になっていないか・・・?ということです。現在、日本の子どもを取り巻くスポーツ環境は多くの場合が競技化しており、勝つことを目指す指導をし、それに即したトレーニングが行われています。

 スポーツをする上で「勝敗」は切り離せないものかもしれません。もしプロスポーツ選手を目指しているのなら、それも必要なのかもしれませんが、一般の小学生のスポーツはチャンピオンシップにはこだわらない方がよいと考えます。
 スポーツにはそれを通して学ぶことが多面的にあり、子どもがスポーツに取り組む目的はそれらを均等に吸収することにあるからです。たとえばコミュニケーション能力や物事を工夫する力、集中力、自立心、他者への畏敬の念、自分に自信を持つこと・・・など、子どもにとってスポーツは、そうした人生にとって大切なものの学びの場でもあります。

 大人はともすると、運動能力の発達と知的な発育を切り分けて考えがちですが、これらは本来バラバラではありません。車の両輪のように同時に働き、そして磨かれていくものなのです。とくに幼児期から小学生くらいまでの子どもには、このような能力同士がかかわりながら発達する特性があります。そしてそれを伸ばす役目を担うことが、本当の意味での「スポーツ文化」だと思うのです。
 実は子ども同士の「遊び文化」の中にもこれとよく似た効果がありました。仲間とのかかわり、頭を使った工夫や向上、一つの経験が子どもの複数の能力に働きかけ、同時に伸ばしていく。それができるのが遊びでした。しかし今その「遊び文化」が急激に子どもたちから失われています。公園でせっかく集まっているのに、全員が各自のゲーム機を見つめている光景もよく目にします。貴重な学びの機会がゲーム機に奪われていると感じています。

 子どもにとって、体を動かすことは本来とても楽しいものです。運動を遊びの中で経験すると、子どもたちは面白くて夢中になり、「もっとうまくやろう」「もっとやってみたい」とのめりこんでいきます。
 勉強でも運動でも、この「面白くのめりこむ」というのが、非常に大切なプロセスなのです。子どもは、誰かに言われてやらされるのでも、アメやムチで動かされるのでもなく、自ら進んで体を動かす喜びを学んでいく。「できるようになるのが面白い」から繰り返して取り組み、結果的に運動量が増える。それは内発的動機づけ、つまり「やる気」の表れです。そして「くり返して取り組むうちにできるようになった」という工夫や達成感を学習していきます。ただ「勝つこと」だけに気持ちが向いた“競技主義”のもとでの指導では、そうした大切な経験の可能性が閉ざされてしまうように感じます。そこには「将来、この子がスポーツとどうかかわっていくか」という視点が欠けているのではないでしょうか。

 昭和に育った私たち世代は、三角ベースやゴム跳び、壁打ちテニスなど、日本のいたる所でワクワクするような「スポーツもどき」に夢中でした。子どもたちはこぞって目を輝かせ、工夫を凝らして技を磨き、大笑いをしたり真剣なまなざしをしながら、それらの遊びに熱中したものです。
 私はこうしたスポーツとのかかわり方が、小学生くらいまでの子どもには最も重要だと思います。勝敗も大切なスポーツの要素かもしれませんが、それは中学生以降の発達段階の中で取り組むべきでしょう。
「体を動かすのってこんなに楽しい」と心の底から思えるようなスポーツのあり方が、子どもにとって最も大切だということを、私たち子どもにかかわる大人は忘れずにいたいですね。

 
2021年05月19日 16:47

運動会の季節に考える・・・子どもの体力のこと

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「最近の子どもは体力がない」「家でゲームばかりして元気がない」そんなことを言われてもう久しく経ちました。「子どもの体力が低下している」と指摘され始めたのは1985年ごろ。もう35年以上も前のことです。そしてそれ以来、状況は深刻化の一途をたどっています。文部科学省が小中学生を対象に行う体力テストの結果でも、85年から数値は下がり続け、現在は下げ止まり。これは小中学生に限った傾向ではなく、6歳以下の未就学児にも共通しているという調査もあります。戦時下の食糧難時代ならともかく、なぜ豊かな現代に育つ子どもたちの体力が、こうも低下しているのでしょうか。そこには、基本的な動作の未習得と、運動量の減少という理由があります。

「遊び」の喪失が運動能力を退化させた

 最近、小さな段差につまづいただけで転んだり、骨折などの大けがをする子が非常に多くなったことにお気づきでしょうか。また、まっすぐ走る、まっすぐ前転をするなどの単純な運動ができず、ラインやマットからはみ出してしまう子も大勢います。さらに手足で鉄棒にぶら下がる「ブタの丸焼き」ができない、縄跳びの前跳びができないという小学生もたくさんいます。

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 これらは以前なら遊びの一環として「普通にできていた動作」ですが、それができない子が増えている。子どもの運動能力がこの20年ほどで急激に落ちているのです。こうした子どもたちの運動能力の低下はデータにもはっきりと表れているのです。

 遊びの一環として行っていた動作ができなくなった背景には、遊び自体が大きく変化したことがあります。今の子の遊びといえば、まずゲーム。体を動かさないゲーム一辺倒で、昭和に育った私たち世代が当たり前のように熱中した、三角ベースやゴム跳び、メンコ、缶蹴りや縄跳びのような遊びの体験は激減しました。

 こうした遊びの変化が、子どものころに自然に身についたはずの「多様な動作」の喪失を生んでいます。
走る、ジャンプする、投げる、蹴る、ケンケン、回るなど、さまざまな基本的な動作ができない子が激増したのです。
 そして、この現象と二人三脚でやってくるのが「体力の低下」です。屋外で体を使って遊ばず、インドアでじっとしていることが多くなれば、当然、体力もつきません。
 子どもの歩行量の調査では、1970から80年代の子どもが1日あたり平均2万から2万7000歩も歩いていたのに対し、今の子どもは8000から1万3000歩と半減していることがわかっています。
 さらに、体を動かさなくなると自律神経系が正常に機能しにくくなるため免疫力が弱くなり、感染症などに罹りやすいなど、虚弱になりがちです。

サッカーは得意なのにキャッチボールができない!?
 
 こうした子どもの変化に危機感を抱き、「子どもに適切な運動をさせよう」とする傾向も高まってきました。体操教室やスポーツクラブが盛んになっただけでなく、運動指導をカリキュラムに入れる幼稚園なども増えています。
 けれど、これらの動きに私は疑問を感じてしまいます。確かに、体を動かす時間が増えるというメリットはありますが、はたしてこれで本当に、生きていくために必要な多様な動作が身につくのでしょうか。
 最近よく、「サッカーは得意なのにキャッチボールができない」「野球クラブでは選手だけど、水泳の授業は苦手」などという子の話を聞きます。これは、幼児期に一つのスポーツだけを集中してやったことの弊害なのかもしれません。決まったパターンの動作は磨かれていきますが、身体能力の基本を培うさまざまな動作を網羅して身につけることができていないのです。「サッカー教室に通っているけれど、それ以外の時間は塾とゲーム」では、いろいろな動きを経験できず、バランスよく運動能力を養うことができません。
ではどうすればバランスよく運動能力を養うことができるのでしょうか?
【以下次号】
2021年05月12日 16:37

国(文科省)は子どもを取り巻く環境をどうとらえているのか

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文科省は、「子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方について(中間報告)」で以下のように述べています。

1.子どもの育ちの現状 
 ・基本的な生活習慣や態度が身についていない
 ・他者とのかかわりが苦手,自制心や耐性,規範意識が十分に育っていない
 ・運動能力が低下しているなどの課題が指摘されている。
 
 また,小学校1年生などのクラスにおいて
 ・学習に集中できない
 ・教員の話が聞けずに授業が成立しないなど学級がうまく機能しない状況が見られる。

 加えて,近年の子どもたちは,多くの情報に囲まれた環境にいるため
 ・世の中についての知識は増えているものの,その知識は断片的で受け身的なものが多く、学びに対する意欲や関心が低いとの指摘がある。
 
2.子どもの育ちの変化の社会的背景(略)
3.子どもの育ちを巡る環境の変化 -地域社会の教育力の低下-(略)
4.親の子育て環境などの変化 -家庭の教育力の低下-(略) 

とあらゆる教育力が低下していると結論付けているのです。

詳しく知りたい方は、リンクを張りますので原文に直接あたってみてください。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1395404.htm
 
いつも思うのですが、官僚の作文は紋切り型で、自分事ではなく遠くから他人事を論じているようで好きになれません。「じゃあ国や文科省はどんな施策を実行してくれるんですか」と突っ込みを入れたくなるのは、私だけではないと思います。

「文科省は子どもを取り巻く諸課題に対して、以下の方法でこれを改善させます」といった政策のパッケージが出てこないのです。

政策を実現させるためには「ヒト、モノ、カネ」が必要です。しかし現実には、教育予算は先進国で最低レベルですし、教員も希望者が激減していて定数の確保すら危ういのが現状です。
 
でも、子どもたちの成長は待ったなしです。今やるべきことをやらなかったら、取り返しはつかないのです。
国の実行力に期待できない以上、私たち子どもにかかわる大人が「自分事」として子どもたちの教育に対する支援を考えていかなければならないのだと思います。
 
教育の主体者は「保護者」です。学校や教師は、支援は行いますが、最後まで子どもの成長にかかわることができるのは保護者しかいません。
コロナが終息しない現状で、大人もいろいろと追い詰められていますが、子ども達も強い閉塞感(息が詰まる感覚)を感じて生活しています。

緊急事態宣言が延長されたことで、運動会や体育祭が中止や延期、あるいは無観客実施になったり、修学旅行や校外学習がやはり延期や中止になったりしているという声を、色々耳にします。

学校の教育現場も苦しんでいます。どうかそんな苦しい現場の実態も理解したうえで、できるだけ子どもがストレスなく生活できるよう、保護者の皆さまに力を貸していただければありがたいと思います。

私も子どもの成長のために、これからも微力を尽くしていきたいと思います。
 
2021年05月10日 18:27

3度目の緊急事態宣言が発出されます。

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 3度目の緊急事態宣言が発出されます。今日(4月23日)の報道では、4月26日から5月9日までの3週間になりそうです。
 日々報道される感染者数の増加が止まらない状況で、やむを得ないのでしょうが、子どもたちに与える影響が最小限になるよう、配慮してほしいと願っています。
 今のところ文科省は昨年のような一斉休校は求めない、としていますが状況に応じて授業がリモートに変更になることはあるのかもしれません。
でも私たちが「市民レベルで取り組めること」は実は今までやってきたことと全く変わらないと考えます。すなわち「マスクを着用し」「3密を避け」「不要不急な外出をやめ」「手洗い・消毒を徹底する」しかないと思うのです。
 しかし学校はそもそも「密」な空間ではあるので、子どもたちはどうしても様々なストレスを受けてしまいます。まっすぐ前を向いて無言で食べる給食ってストレスですよね。顔を近づけて話をすることもできず、大声を出すことも禁じられ、友達とのコミュニケーションも取りにくい生活が続くのです。
 そんなストレスにさらされているからこそ、放課後や家に帰ってからの時間は、ぜひリラックスできる時間にしてあげたいと思います。
 幸いなことに、「けやき」では今まだ利用者が少ないため「密」にはなりえません。ほとんどマンツーマンで、私の助言を受けながら好きな課題に取り組むことができます。読書も自由にできます。子どもたちにとってつらい時期ではありますが、逆にこの放課後の時間を学びのチャンスととらえて、一人ひとりに合った課題に取り組ませたいと考えています。
 ご家庭でもぜひお子様とのコミュニケーションをしっかりと取っていただき、子どもたちのストレスレベルが下がるようにご支援いただけことを願っています。
 また学校の先生方も、普段の授業以外に様々なコロナ対応が重なって、負担が増加しています。ぜひ学校での教育活動に対するご支援もいただけるとありがたいです。
 地域・家庭・学校が同じ方向を向いて力を合わせてこの難局を何とかしのいで進んでいきたいと思います。
 
2021年04月23日 18:21

「子どもが自分で伸びる力」をサポートできる大人でありたい

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新学期が始まって2週間が経ちました。 
お子様は新しい学年・新しい学級で自分の居場所を見つけられたでしょうか?
 
 この2週間で、新しい先生方との関係、初めて一緒のクラスになった友達との関係、クラブや部活での先輩や後輩との関係など、様々な新しい出会いがあったと思います。

 何事もなくいいスタートを切れた子どもも大勢いると思いますが、中には新しい関係になじめずにストレスを抱えている子どももいると思います。
さりげなくお子さんを観察してあげて、もし何らかの不調のサインが出ていたら、早めに声をかけてあげてください。(食欲がない、表情が暗い、学校での出来事を話そうとしないなど・・・)
 
 学級って子どもにとっては社会の縮図みたいな存在で、その中の人間関係でいろいろ学んでいくことが多いのです。仲良しだと思ってなれなれしく話しかけたら、相手は結構いやがっていた・・・「あっこれは言ってはいけないことだったんだ」みたいに小さな失敗を繰り返しながら「相手との距離感」を学んでいきます。

 この「距離感の使い分け」はこれから大人になっていく際に絶対に身に着けておかなければならない資質の一つです。「相手の目を見て」なんでも話せる人もいれば、「できれば目を合わせないで」話した方がいい人もいます。丁寧な言葉遣いが必要な人もいれば、何も気にせずずけずけ言っても大丈夫な人もいます。すべて教室での試行錯誤の中から子どもたちは獲得していきます。
 
 ここで新しい人間関係が増えてきたはずなので、ぜひ子どもの会話から、「今どんな状況にあるのか」情報をキャッチするように心がけていきましょう。
でも一番大切なのは「家庭は絶対に安全な基地だ」というメッセージです。外で何があっても家に帰ってくればそこには安らぎと安心感が待っているということを感じられれば、子どもたちは少しぐらいのストレスでへこたれたりしません。むしろストレスをばねにして成長する力を持っています。家庭ではしっかりとリラックスして明日の活動のエネルギーをチャージさせてあげてください。
 
 子どもの生活リズムを整えるために家庭でしておきたいことは

 1.早寝早起きをする(小学生は6時半〜7時には起床し、21時までに就寝するのが理想)
 2.日光を浴びる
 3.朝食をしっかりとる
 4.家庭では、子どもの不安を取り除く声かけをする

 この時期の子どもたちに必要なのは、安心感を持たせてあげることです。
特に保護者の声かけは、子どものやる気やさまざまな能力を引き出すほど、大きな影響を及ぼします。
 
子どもに安心感を与える声かけのポイント

1.ポジティブな言葉を選ぶようにする。
2.「〜しなさい」はダメ、「〜してみたら!」と、語尾を命令口調から提案口調に変える。
3.「ありがとう」の気持ちをたくさん伝える。
4.「ぜんぜんダメ!」「バカじゃないの!」など、否定的な言葉を封印する。(人格を否定してはダメです)
5.できないことではなくできることに目を向け、1日に1回は必ず褒める。(これがエネルギーになります)

 また、会話をするときは手を止めて、目を見ながら笑顔で話すことが大切です。
子どもにとって安心感を与える声かけは、親にとっても不安や焦りをなくし、子育てを前向きに捉えられるようになるというメリットがあります。ぜひ、試してみてください。
 
 さらに、特に学年が上がるにつれ、やらされる勉強ではなく、自分でやりたい勉強に取り組ませることが大切になってきます。

1.方向性を示し(これをやったらこんないいことが待っているよ)
2.きっかけを与え(一緒にやってみようか!) 
3.軽く背中を押してあげる(意外に簡単にできるね。じゃ次は一人でやってみたら!)

 このような段階を踏みながら、で子どもは自分で自分を高みに持ち上げていくことができるようになります。
(学校の先生方も、毎日こんな声掛けをしているのです)
 
 5月の連休までは特に大切な時期ですので、しっかりと子どもを観察してあげてくださいね。
 
2021年04月20日 19:11

ゲームを巡り仲間外れに。周りに合わせて持たせるべき?

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4月11日の朝日新聞Eduお悩み相談室に、ゲームと子どもの友人関係のQ&Aが記事として載っていました。
参考になると思いますので、今回はその記事を載せたいと思います。

回答者は小川大介氏です。(教育家。京大卒業後、コーチング主体の個別指導塾を創設し、6千人を超える受験生の相談に乗ってきた。現在、幼児教育から企業入材育成まで幅広く活動中。近著に「自分で学べる子の親がやっている『見守る』子育て」(KADOKAWA)

Q:友達の影響でゲームを欲しがるので1日40分を週3日、勉強をしたら その時間分だけ延長可能という約束で買いました。
 しかし「もっとやりたい」ともめたり、持っていないソフトの話に入れず友達から仲間外れにされたりしています。
 周りに合わせて・このままゲームを持たせ続けないといけないのでしょうか。(東京都小4男子の保護者)

A:子どもの「デジタルゲーム問題」に悩んでいるご家庭は、非常に多いですね。問題の所在は多岐にわたりますが、幼少期の子どもがデジタルゲームに「のめり込む」ことは明らかに害です。
ゲームが持つ中毒性ゆえ生活リズムは崩れやすく、感情の制御にも影響がでます。

 ゲームによる強い刺激を脳が繰り返し受けると、日常生活での小さな達成感や喜びへの感度が鈍り、学習意欲が低下することも医学的に指摘されています。
 
 困ったことにゲームの誘引力は強く、幼少期の子どもの意志の力ではコントロールできません。ゲームを楽しみつつも時間が来たら中断できる子に育つには、親の働きかけは必須。ただし働きかけ方は家庭の事情で変わります。

 たとえば親がゲーム好きの家庭では、ゲームを介した親子の交流が功を奏することがあります。
 
 リスクが高いのは、両親ともに忙しく子ども任せになりがちな家庭。朝早くにやる、親が帰宅してからやる、など安全な環境づくりの工夫が必要です。
 
 ゲーム問題には親の関わり方に加え、お子さん自身の居場所の有無も影響を与えます。ゲーム「でしか」遊べない子と、ゲーム「でも」遊べる子の違いは、得意なことや好きな分野があるか、達成感を伴う経験を積んできたかです。

 学習習慣が確立している子がゲーム依存になりにくいのは、勉強に自分の居場所(自信)があるからです。スポーツでも習い事でも同じことが言えます。

 さて、ゲームと友人関係についてのご相談ですが、お子さん自身の居場所はどのように育まれているでしょうか。友達に教えてあげられること、魅力を伝えられることは何があるでしょう? 学校以外の人間関係はどうでしょうか。

 ゲーム以外の居場所が見当たらないようなら、ゲームを介した「目先の友人関係」で安心を得ながら、本人の得意なことを育んであげるのも方法の一つです。今回、悩まれたことを、お子さん自身を見つめ直すきっかけにしてほしいと思います。(引用終わり)

 いかがでしょうか、子育てに絶対の正解はありませんが、ゲームを与えて放任するのではなく、きちんとお子さんと話し合い、「なぜゲームばかりやっていてはだめなのか」について子どもに納得させるだけの保護者の姿勢と力量が求められているのではないでしょうか。

 ここは保護者のがんばりどころだと思います。このブログでも一貫して申し上げてきましたが、「学力」は「読解力」に大きく影響を受けます。しかし「映像文化」に浸っていては「読解力」は絶対に身につきません。何とかお子さんを「活字文化」に引き込んであげてください。私はそのことが小学校時代の子どもに、今最も大切なかかわり方だと思います。
 
2021年04月14日 15:15

「教育」って、教わる? 育つ?

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 まだ私が駆け出しのころ、ある先輩に「いいか、子どもは昼間は学校で先生に教わるんだけど、でもそれだけじゃダメなんだ。家に帰って復習するから育つんだ」と言われたことが今も耳に残っています。

 そのときは「そんなものなのかなぁ」と聞き流していたのですが、その後たくさんの子どもたちの指導に関わり、また自分の子どもの成長を間近で見ているうちに「確かにその通りだ」という「確信」に変わっていきました。

 確かに学問に王道はありません。子どもたちが自力で知識や経験を一つ一つ獲得して、自分のものとして身に着けていくしかないのです。教師や周りの大人がいくら「勉強しなさい」と言っても、その勉強にどんな意味があるのか、勉強すればどんないいことがあるのか、イメージできなければ子どもは課題に取り組もうとはしません。せいぜい「テストがあるからしょうがなく」とか「やらないと親がうるさいから」というネガティブな動機しか持てないケースがほとんどです。

 私たち大人に求められる役割は、子どもたちが、自分から進んで「やってみたい」と思えるような「仕掛け」を用意してあげることです。

 何か新しい学習を始めようとするときに、まず大切なのは「面白そう」と感じさせることです。(きっかけ)

 次に取り組み始めたら「これなら自分にもできそうだ」という(やれる気)を持たせることです。よく「やる気を出しなさい」という大人がいます(スポーツのコーチにも多いですね)でも内発的な「やる気」はそう簡単に湧き上がるものではありません。大切なのは「やれる気=これなら自分にもできそう」なのです。

 
やれる気を引き出すためには、最初の課題は比較的簡単にクリアできるレベルでなければなりません。そして徐々にハードルの高さを上げていきながら「達成感」を味わわせることで「やれる気」が大きく育ちます。ここまでくれば、子どもたちは自分で今より高いレベルを目指すようになります。学習の動機付けの半分以上は成功です。

 そして最後に、走り始めた子どもたちには、走り続けられる「燃料」を補給してあげましょう。この「燃料」に当たるものが「明るい未来の提示」です。例えば英語に興味を持った子どもが、自分で単語を調べたり教科書を読もうとする段階に来たら、さりげなく「英語ができると将来こんな人間になれるかもしれない」というロールモデルを示してあげるのです。例えば英語で外国人とコミュニケーションをとっているキャビンアテンダントの姿を見せてあげてもよいですし、スピーチコンテストで堂々と発表している中高生の姿を見せてあげるのもいいでしょう。

 何も親がすべてのロールモデルを演じなくてもよいのです。できる人に振っちゃいましょう。そして子どもの中に「憧れ」の気持ちが育ったらこれこそが無敵の「燃料」になります。

 
いままでそんな燃料を補給されて、あこがれの職業を目指し、夢を実現させた子どもをたくさん見てきました。私も自分が接する子どもたちには「きっかけを与え」「方向性を示し」「軽く背中を軽く押す」ことを心がけていきたいと考えています。
2021年04月08日 20:06

今年度も、お子様の成長を全力でサポートいたします。

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 令和3年度が始まりました。聖火リレーは始まりましたが、まだまだコロナの終息は見通せず、オリンピック・パラリンピックの開催も見通せない中での新年度となりました。
 教育の現場を見てみると、昨年の秋に法改正が行われ、今年度から小学校1・2年生が35人学級となり、学級規模が少し小さくなります。来年度以降3年生、4年生と順次35人学級が導入され、令和7年度(2025年)には小学校全学年が35人学級になります。
 このことは児童や先生方の負担軽減につながることは間違いないのですが、昨今ニュースでも取り上げられているように、現在教員を希望する大学生が減り続けていて、このままでは意欲と能力を兼ね備えた人材が確保できなくなることが心配されています。(本当に待ったなしの危機的状況です)
 昨年度の小学校の教員選考の全国平均の倍率は2.7倍でした。ピーク時には10倍を超えていたことを思えば、教師志望の学生が激減していることがわかります。(ちなみに東京都は1.9倍でした)学生の動向としては大学入学時点では教師志望だった学生が、教育実習などで現場の過酷な勤務実態を知るうちに「自分には無理」「想像していた現場と違う」「時間外勤務が多くてやってられない」と感じ次々に志望変更していることが伝わってきます。
 確かに小中学校の現場は疲弊しています。昨年度から教科としての英語科が3年生からになりました。(それまでは5年生以上でした)道徳も昨年度からは「教科」になり教科書を使って週1時間指導することが義務付け得られ、評価も出さなければならなくなりました。さらに昨年度からは「プログラミング教育」も年間を通して必修となりましたし、オリンピック・パラリンピックに関連した指導(オリパラ教育)などもやらなければなりません。先生方の負担は増える一方なのです。ほかにも「人権教育」「環境教育」「命の教育」「食育」「がん教育」「平和教育」などいわゆる教科外の「冠教育」は増える一方で先生方を苦しめています。
 先生の余裕がなくなれば、そのしわ寄せは子どもにも及びます。学校全体の業務量を減らす施策を実行しないと、徐々に義務教育の教育力が衰えていくのです。すでにその兆候はあちこちで顕在化しています。先生方の負担軽減については、文科省や東京都にしっかりと取り組んでもらうこととして、私たち地域の大人にできることは、できるだけ子どもに寄り添う時間を確保し、子どもの声にしっかりと耳を傾け、彼らの学びと成長を支援することです。
 けやきでは、放課後という子どもたちにとって比較的ストレスのない時間帯を活用して、好きなことに打ち込ませることで、子どもたちの能力を引き出し、基礎学力(読む・書く・計算・論理的思考力)を鍛えることを活動の柱としています。今年度も設立の理念を大切に、地域の子どもたちの成長のために活動してまいります。地域の皆様のご支援をいただければ幸いです。
 
2021年04月02日 18:15

子ども達には、知識以上に「教養」を身に着けてほしい・・

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子ども達は、日々の授業を通して毎日たくさんの新しい知識を得て成長していきます。また友達や先生との触れ合いの中から、様々な社会性を身につけながら成長していきます。入学前は「話し言葉」を通してしか吸収できなかった様々な文化を、文字や漢字、文章を通して日々吸収していきます。人生で最も吸収する力が伸びる時期でもあります。
さて、知識が増えることはとても素晴らしいことなのですが、それだけで人間らしく有意義な人生を送れるかというと、そういうわけでもありません。高い偏差値で高学歴なのに犯罪に手を染めてしまう人がいることも事実なのです。有意義な人生を送るために必要な資質、それが「教養」です。

「知識」「教養」の違いを私なりに整理してみます。
「知識」は、ある物事を知っていること、また、その内容のことです。言い換えるならば、頭の中に記憶されているデータのことです。たとえば、「学校で得た知識」といった場合は、授業で身につける「漢字」「英単語」「計算」「歴史」など、これ全て「知識」です。こういった物事は、最初から人間の身についているものではありません。必ず、人から教えてもらったり、何かから学んだりして身につけたものです。人から教えてもらったり、何かから学んだ瞬間にその内容の全てが「知識」となるのですね。
それに対して「教養」は、たくさんの知識を積み重ねることで得ることができる心の豊かさのこと、と言えます。知識が豊富な上に、人間性が優れていること、これが「教養」がある人です。
知識は「何を知っているか」教養は「深く考え、感じることができること」物事を、考えたり感じる力が教養と言えるでしょう。
 
ここでキーワードになるのが「心の豊かさ」「理解力」です。
心の豊かさってなんなのか?理解力ってなんなのか?これを考えると、教養がわかってきます。
心の豊かさは、物事をどう感じるか、何かに対して感動したり、悲しんだり、感情を動かして感じることができることです。
そして、理解力とは、人の話や物事に対し、どれだけ深く考え理解できる力があるかです。

出てくる情報や話だけに振り回されずに、その背景に何があるのか?
などを考える力が必要です。これが教養です。

実生活に生かす力を知恵という。

ついでに言うと、この知識と教養を実生活に生かす力を知恵と言います。知識も教養も、あるだけでは実生活が変わっていません。宝の持ち腐れです。それを生かすのが知恵です。知恵があると、実生活が豊かになります。毎日自分の身の回りで起こっている出来事と、知識や体験を結び付けて考える習慣を身に着けることで知恵が獲得されていきます。

教養がないと世の中に振り回される。

教養がないと、考え感じる力が弱いので、目の前の情報に振り回されがちです。自分で考えることをせず、ネットの情報を鵜呑みにしてしまうことで、いわゆる炎上騒ぎは広がります。ネットに出てくる情報、テレビの情報は99%がポジショントークです。ほとんどの場合、みんな自分のポジションがあって、それに有利になる情報を発信します。だからその情報の背景には何があるのか、どう言う気持ちで発信しているかなど感じ取り、想像する必要があるわけです。

知識をつけるならは読書と話を聞け

知識は読書をしたり、人の話を聞くことで身についていきます。ネットの記事は、やっぱり参考程度だったりします。特に私の記事も含め、人の意見というのはあくまでもその人の「フィルター」がかかっているし、深い知識や経験、教養がない状態でも発信できるてしまうからです。なので、事実や統計(データの改ざんに気をつける)、体験者の話などは結構信用ができるので、そんな情報を集めます。

教養は世の中を見てその先を考えろ

教養は、思考力が必要で、抽象的に物事を考えたり、抽象的な物事を分解して考えたりという思考を繰り返すことで鍛えられます。得た情報を自分なりに解釈することが大切です。芸術品を見て、その芸術品はどうしてできたのか、作者はどういう背景を持っているのかなんてことを調べたり考えたり、想像するのも教養を身につけるにはいい取り組みだと思います。

教養があると世の中から自由になれる

教養があると、自分で考え想像することができるようになります。すると、世の中の情報に振り回されることが少なくなります。これができるようになると、いろんな物事や情報に振り回されにくくなるので、自分の判断で自信をもって自由に生きることができるようになります。

私は、子ども達にはこれからの長い人生を有意義に送ってほしいと願っています。そのためにはぜひ「教養」を身に着けてほしいですね。
知識を得て安心してしまうのではなく、「なぜ」と考える力、自分の身の回りの出来事と関連付けて考える習慣、自分の考えと違う人たちの立場に立って考えてみる習慣、世の中の出来事の裏側でどんな力が働いているのか想像する力、そういった力は日常の家庭内での会話を通して身に着けることができます。子どもがニュースを見て「なんでこんなことが起きてしまうの?」と聞いてきたら、チャンスですね。「自分で調べなさい」ではなく「それじゃ一緒に調べてみようか」と親子で事件の背景に思いを巡らせてみることは、子どもの教養を育てるのにとても有効だと思います。新年度、皆様のご家庭でも「教養」を高める取り組みが増えることを願っています。
 
2021年03月29日 17:18

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